BDP11thの新刊についてのお詫びと今後のこと
Twitterの方でも触れましたが、BDP11thで頒布した私の新刊『ルピナス』が、とある作家さんの再録で収録された過去作品と内容が一部で被っているところがあった件についてです。
発覚の経緯
気付いたのは11月25日、この記事を書いている日の夕方です。
イベントが終わったあと、疲れが残っていたこと、また11月上旬に自室が上の階からの漏水が原因で浸水した件の後処理が残っていたこと等が重なり、BDPで買った本を腰を据えて読んだのは今日が初めてでした。
とある方の再録を読んでいて、そして私の作品がその方のシチュややり取りを一部丸パクリしたような形になってしまっていることに気付きました。
私がそのシチュとやり取りで本を出したのはおととい11月23日で、その方の作品(以下Aという作品とします)を目にしたのは今日でしたが、世に出たのは当然それより数年前です。
Aは大変素晴らしい作品です。これは社交辞令などではなく、天地神明に誓って言えます。ですが、私がこのジャンル、Aの存在を知った時には既に入手手段がなく(駿河屋とかにはあるのかもしれませんが)今回の再録で初めて目に触れた作品でした。
お詫び
Aの作者の方へ
まずは作者の方にお詫びしたいです。
既に出した作品の中でのシチュエーションを後から入ってきた別人に被せられては、迷惑以外の何物でもないでしょう。
あくまで私の主観では、存在を知った時には入手手段がなく、読むことができなかった作品との被りは、言ってしまえば回避不能とも言えます。ですが、私以外の方からすれば、そのことは何の意味も持ちません。
また、私自身、もともと知名度があるわけでも腕が立つわけでもない自覚はありますので、そもそも作者様が私の作品を読んでいない可能性の方が高いとは思います。この記事によってAの作者様が気付き、いわば藪蛇のような形で不快な思いをさせてしまうこともありえます。
しかし、これもまた、気付かなければいいというものでは当然ないわけでもあり、この「勝手に要らぬ気苦労をかけてしまうこと」まで含め、お詫びをさせてください。申し訳ございません。今回、どの作品との被りか言明しないのはこの「要らぬ気苦労」をかけてしまわないことを考慮した結果の判断とご理解ください。
読んでくださった方へ
東京で新型コロナウイルス感染症の新規感染者が増え続ける危機的状況でイベントに来て、私の作品を買っていってくださった皆さん、またご自身のサークルの丹精込めた新刊と交換してくださった作家さん方には本当に感謝しています。その方々は当然Aを読んでいる方々ばかりでしょう(それくらい素晴らしい作品です)。
そうした方々が私の作品を読んで不快な思いをしてしまっていたとしたら、本当に申し訳ないです。対価を払っていただいて読ませるものがこれか、との誹りは甘んじて受けます。
今後のこと
今回の本の頒布は金輪際止めます。書き手の自分も読む人も気持ちよく楽しめないものを出す道理はありません。迷惑をかけるだけです。
Aの作者様と、もうお買い上げいただいた方には大変申し訳ありませんが、回収・返金の取り扱いはいたしません。直近でイベントにサークル参加する予定はなく、それ以外にそのためのチャンネルもないためです。ご容赦ください。
ただ紗夜とつぐみが惹かれ合い、結ばれる経過は個人的にどうしても書きたいものでした。宿願と言ってもいいです。内容は変え、いずれどこかで迷惑にならないように形に残せればと思います。今後も書くことを皆様が、そして自分が許せるかにもよるとは思いますが。
また、今回の問題とは別に、もともと無茶なスケジュールでクオリティの低いものを出し続けることに疑問を感じていたのもありました。明らかに自分のキャパを超えたボリュームの物を出そうとして納得のいかない出来の物を出す、そんな自分が許せない思いも膨らんでいたのがあります。
そうした点も含め、今回のことは自分の未熟さ、浅慮ゆえのことと受け止めています。
氷川姉妹界隈、さよつぐ界隈には尊敬している作家さんが多いですし、バンドリに対する愛が消えたわけではないので、これからもいろんな人をこっそり応援していくつもりです。
ただ、私が本を作るのはしばらくお休みします。人様に迷惑をかけず、納得のいく出来の物を作れるようになるその日まで。
以上です。