こおろぎ観察日記

撮ったり書いたり旅したり、趣味についてのブログです。最近はカメラについて。

最高に「ちょうどいい」組み合わせ。OM SYSTEM OM-5とM.ZUIKO DIGITAL 12-45mm F4.0 PROについて:カメラよろず話⑤

「カメラよろず話」も第5回。

今回は私が人生で2つ目に買ったカメラ、OM SYSTEM OM-5と、キットレンズとしてついてきたM.ZUIKO DIGITAL 12-45mm F4.0 PROについて取り上げたいと思います。

OMDS OM-5 & 12-45mm F4.0 PRO

購入してから2年余り。ずいぶんと色んなところに連れ回したので、その思い出だったり、「OMのカメラっていいよなあ」っていう思いを中心に話そうかと思います。細かい性能の話は、メーカーの商品ページや専門店のレビューを見ていただければ!

jp.omsystem.com

ちなみに、今回の更新からは掲載する画像のサイズを1200px→4096pxに変更したので、ブログの画像をクリックした際に表示される画像がだいぶ大きくなります。これで作例の画像を細部まで確認できるようになるかなと思います。

さすがに過去の記事で掲載した分を変更するまでは手が回らないですが……

なお、過去のカメラよろず話については、以下のカテゴリーから参照いただければと思います。

mushikago.hateblo.jp

OM-5を買うまで

初めて購入したカメラがOLYMPUSのE-M10 Mark IIIのダブルズームキットだったことは、以前に書いた通りです。

mushikago.hateblo.jp

購入は2018年の10月でした。それから4年が経った2022年夏。これまでの間、キットレンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZが壊れたり、ボディのUSB端子が壊れたり、OLYMPUSがカメラ事業を手放してしまったり(これが本当に衝撃でした)まあ色々ありました。機能面での不満もぼちぼちでてきます。

そこで、ボディの買い替えに向けて検討を進めていくことになりました。

候補はいくつかありました。

  1. フルサイズのボディ
  2. OM-1
  3. OM-5

当時、撮影対象のメインは美少女フィギュアでした。他は旅行や登山がメイン。この記事を書いている2024年11月とあまり変わらないっちゃ変わらないですね。

 

最終的にOM-5を選んだ理由はいくつかあるのですが、だいたい以下のようなものです。

  • フィギュア撮るなら別にフルサイズじゃなくてもいいし、マイクロフォーサーズのボディならレンズ資産を活かせる(この時点で、E-M10 Mark IIIのキットレンズであるM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 Rや60mm マクロ、)
  • フラッグシップ機であるOM-1は魅力的だけど、E-M10のコンパクトさに慣れた自分には少し大きく感じる
  • OM-5は性能がちょうどいい。強力な防塵防滴性能と手ブレ補正がついていて、かつ安い。
  • OM-5なら、E-M10からバッテリーなどを引き継げる(OM-1は同じOLYMPUSのカメラなのですが、バッテリーの規格は違うのです……)
  • 12-45mm F4.0が付くレンズキットなら標準ズームレンズが無い問題も解決する

これらの理由により、OM-5の購入が決断されたのです。いま思うとフジのAPS-C機とかも候補に入れてよかったんでしょうが、OLYMPUSのブランドというかカメラ・レンズに流れる思いのようなものへの愛着があったんでしょうね。まあ、この時すでにOLYMPUSはカメラ事業を手放してしまったので、OM SYSTEMになっているのですが……悲しい。

使った感想

いくつかポイントごとにお話しできればと思います!

携行性と性能のバランス

これが本当に素晴らしいです。

まず、質量。カメラ本体はバッテリー抜きで366g、レンズも254gという軽さ。バッテリーを入れても合計700g以下に収まります。

サイズもE-M10よりは大きいものの、OM-1よりは一回り小さいです。センサーサイズが大きいカメラでここまでコンパクトとなものとなると、Z30やα7C IIのような、EVFが本体の片隅にあるタイプのものになります(どちらも高さはOM-5より低い)。そして、OM-5にはZ30にない手ブレ補正があり、手ブレ補正のあるα7C IIより軽いのです。

いやまあそれらの機種も携行性と性能のバランスは素晴らしく、OM-5はそれらのカメラよりセンサーサイズが小さくなっているわけですが、正直言って普段の用途でセンサーサイズの差を意識することは少なく、それよりもこの携行性の高さに感謝する機会の方が多いです。

そんでもって、写りは実に私好みです。

2023/1/3 青が好き。F5.0 1/400 ISO200

写してみれば、OLYMPUSらしい、真面目でいやらしさのない写りをします。

そして、レンズの12-45mmという焦点距離も絶妙です。F4通しのこのレンズはいわゆる小三元レンズの中でも標準ズームの立ち位置になるわけですが、他メーカーの一般的なものよりちょっとだけテレ端が長いです。

換算24mmから90mmまでをカバーしてくれるおかげで、ほとんどの場合旅行に持っていくレンズはこれ一本で済みます。あとはまあ競馬を見に行くときに75-300mmを足したり、趣味でオールドレンズとアダプターを足すくらいです。

室内だともう少し広さが欲しい……ただ、この写真は14mm(換算28mm)なので、まだ少しだけ広角側に余裕があります。 F7.1 1/100 ISO200

テレ端は換算90mmあるので、少しだけ奥行きにインパクトのある絵を出しやすいです。 F4.0 1/500 ISO400

携行性の高いカメラと便利なズームレンズの組み合わせは正義です(笑)

そして、このレンズはワイド端で12cm、テレ端でも23cmまで寄ることができます。最大撮影倍率は0.25倍です。

パフェにググっと。焦点距離は20mm(換算40mm)です。 F4.0 1/80 ISO800

開放F4.0でも、寄ればボケを活かした描写ができます。 F4.0 1/500 +0.3EV

まあとにかく便利なボディ、便利なレンズというわけです。それでいて、きちんとした写りを出してくれますし、以下のような性能としての長所もあります。

防塵防滴性能について

OM-5と12-45mm F4.0 PROの防塵防滴性能は本当に頼りになります。

旅行先や登山では、思うように晴れを引けるわけではありませんし、天候が急変することもあります。

ついこの前、11月頭に行った豊橋でも台風のような風雨が襲う屋外で撮影する羽目になりましたが、何日も経過した今でもボディ・レンズ共に何事もなく動作しています。本当に凄い。

のんほいパーク、豪雨。この雨でもOM-5は壊れませんでした。F5.6 1/60 ISO6400

小型軽量、そして強力なセンサークリーニング(スーパーソニックウェーブフィルタという大層な名前がついています)といった特徴と合わせ、アウトドア派には本当にありがたいカメラです。

その他

E-M10から乗りかえて使えるようになった機能としては、カスタムモードが登録できるようになったのがめちゃくちゃデカかったです。フィギュア撮影のときのセッティングに瞬時に切り替えられるようになって、すごく楽になりました。

あと、E-M10では専用のモードに入らないと使えなかった静音撮影が、OM-5だと連写やセルフタイマーと同じメニューに入ったことで、すぐ使えるようになりましたし、スリープから復帰してもセッティングが維持されるようになりました。

フィギュア撮影では、この2つが本当にありがたい……

他にも、あまり使わなかったり、実は使えてないけど、あって嬉しい機能を2つほど。

1つ目はハイレゾショット

これはフィギュア撮影でたまに使います。同じサイズのjpgに出力するにしろ、ハイレゾショットで撮影したのから出力すると、より良い写りになっている……気がする(笑)

1枚目(左)がハイレゾショットから出力して縮小したjpgです。違い、分からんですね(笑)どちらも60mm F2.8 macroにて、F9.0 1/4 ISO200で撮影。

 

とはいえ便利な機能であることは確かですから、今後はフィルムスキャンだったり、手持ち撮影も可能なことを活かして風景撮影で活用してみたいです。

2つ目はプロキャプチャー

野鳥撮影なんかが想定されているところなんでしょうけど、その機会が無くて使えていない……近いところだと競馬の撮影でも使えそうではあるんですが、レース中の競走馬は予測しやすい直線的な動きしかしないので、あまり使う機会無いんですよね。

でも、これくらいの価格帯のカメラでつけてくれているのはありがたい。

終わりに~高いレベルのバランスに感謝!~

2023/5/5 白馬村にて。F9.0 1/800 ISO320 +0.3EV

今回は、OM-5と、そのキットレンズであるM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROについて取り上げました。本当に重さと価格と性能のバランスが高いレベルで取れていて、いいコンビだと思います。

カメラ初心者の方にはマジでおススメしたい……ただ、本当に初心者の方なら高倍率ズームの14-150mm II レンズキットの方が向いてそうな感じもしますね。

正直なところ2年使っていて不満とかまったくなかったのですが、さすがに100-400mmの購入を視野に入れるにあたって、ついにOM-1との差を意識するようになりました。超望遠を扱うにはグリップの浅さと、レンズとの重さのバランスが気になるので……

とは言え、撮影を主目的にしないときの旅行や、荷物をコンパクトにしたい登山などではやはりこの組み合わせに優位性があります。

購入してから間もなく2年が経ちますが、まだまだお世話になりそうです。

というか今更なんですがこの「カメラよろず話」、購入した順に更新しようと思っていたのですが、よく考えたら買った順って

  1. E-M10 Mark III ダブルズームキット(2018年秋購入・第一回で紹介)
  2. 60mm macro F2.8(2022年4月購入・第二回で紹介)
  3. OM-5 12-45mmキット(2022年12月14日購入・今回紹介)
  4. 45mm F1.8(たぶん2022年冬購入・第四回で紹介)
  5. 75-300mm F4.8-6.7 II(2023年4月購入・第三回で紹介)

途中から順番めちゃくちゃやんけ……どうしてこうなった。

……最後グダグダになりましたが、OLYMPUS/OMの「マイクロフォーサーズ機のカメラ・レンズ」の紹介は以上です。

次回の「カメラよろず話」で取り上げるのは、OLYMPUSOLYMPUSでも、フィルム時代のレンズ、OLYMPUS ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5です

ずっと書きたかったオールドレンズ編へ、ようやく突入。小型軽量と写りの良さを活かして活躍しているお手頃万能マクロレンズについて、実写(ほとんどフィギュア)を交えて語りたいと思います。

OM-5にマウントアダプターを装着し、ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5で撮影。 F8 1/5 ISO200

ちなみにオールドレンズ編はこの50mmマクロの他に28mm F3.5でOLYMPUSに関しては終わりですが、その後も富士フイルムのレンズとカメラ、Carl Zeiss Jenaのレンズ、そしてコニカミノルタフィルムカメラが続く予定です。

それが終わるとようやく2024年夏に買ったZ6IIIの話になります。先が長いですね……

ただ、当面は冬コミの原稿もあるので、公開ペースはゆっくり目になります。次回も、11月下旬から年内いっぱいくらいの予定かな……

それではまた次回の更新で。

 

ちなみに12-45mmのフィルターは↑をつけています。お手頃価格ですが、悪天候下で使っても安心です。その後のお手入れもしやすくてありがたいです。

OM-5にはピッタリなサイズでおススメです。12-45mm F4.0PROをつけた状態のOM-5と、75-300がどっちも入ります。