こおろぎ観察日記

漫画とアニメとゲームと旅行のブログ。最近の話題はWoTとか冴えカノとかバンドリとか

【ヤマノススメ】手ごわき飯能アルプス 天覚山から大高山、子ノ権現を歩く

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「ユガテってなに?」

――ずいぶんと久々の投稿となってしまいましたが、山登りの記録です。

 

ヤマノススメ サードシーズン第三話で「飯能アルプス」なる低山群をあおい達が登っていたので、私も行くかとなり行ってきました。

ちなみに、紹介するまでもないでしょうが現在3期が放送中の「ヤマノススメ」、は埼玉県は飯能に住む女子校生、あおいが、幼馴染みのひなたや先輩のかえで、中学生のここなと共に登山を通じて成長していく物語です。公式サイトは↓

www.yamanosusume.com

2期の終盤で出会ったほのかも加えた5人が織り成す物語がこれからも楽しみですね。

「いま3期のアニメを新しく追うのは……」

とかなるかもしれませんが、放送時間が1期は5分、2期も15分なのでサクッと見れます。あと短いせいか作画も安定して可愛いです。

見てくれ。

 

閑話休題

あらためて、今回の記事は飯能アルプス登山の記録です。

まずは計画を立てました。アニメと『山と高原地図 22 奥武蔵・秩父』を見比べながら出来るだけ近くなるようにルートを選択。そして出来上がった行程の概要としては

◇パート1

東吾野駅から登って天覚山、大高山とピークを踏み、前坂分岐まで

◇パート2

そこから吾野駅に下りずに尾根を伝い522mの無名のピーク(でも今回2番目の標高がある地点)を通過、スルギ坂の分岐で浅見茶屋に下りて休憩

◇パート3

浅見茶屋から子ノ権現まで一気に登ってアニメの聖地巡礼、そこから西吾野駅に降りるまで

って感じでした。アニメでは東吾野駅から天覚山、大高山を踏んだのと子ノ権現に行ったところが描写されているので細かいルートは相違があるかも。

とはいえ、手持ちの『山と高原地図』を見る限りだと、浅見茶屋に寄るか否かくらいしか違いはなさそうだなという印象。

ちなみに、計画時は、飯能市内から天覧山多峯主山を経由して天覚山に入るルートも考えてました。ただ、コースタイムが+3時間半なのと、東吾野駅から天覚山までをたどれないので止めました。これは正解だったかなと思います。 

 

ちなみにエアリア(山と高原地図のこと)でのコースタイムはこんな感じ。

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浅見茶屋の前後は書いてなかったんで適当に推測。

「休憩してたらコースタイム1倍くらいになるだろうし、夏の低山初めてだから、7時間って結構ハードだろうな」

ってくらいの考えでした。

◇パート1「奇襲、眺望、湿度」

8時20分頃に東吾野駅を出発、登り始め。

沢沿いに草の中の登山路を歩いていくと、左右から「ギジッ」という鳴き声と共に突然飛び出してくる何かが大量発生。ビビりまくる。あと蜘蛛の巣ね。普通に顔の高さより下に出てくると気付くの遅れてヤバいから。

しばらく行くと、アニメで見たとおり、沢筋コースと尾根コースの分岐があった。

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自分はあおいと同じ沢筋コースを選択。

沢筋ということで涼しさを一瞬期待したが、実際はひたすら蒸し暑く、普通に歩いているだけで汗が湧き出てきた。

そこそこハードな登りが続き、途中ではアニメで出てきた施設も。

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これ長尾坂配水場っていう水道関係の施設だったのか。

直後に舗装された道路と一度出会うが、すぐに再び登山路へと分け入っていく。

ここからの登りがもう普通にキツく、予定では天覚山まで1本で行くつもりだったがたまらず小休止を取った。そして、ここで不意に地面から奇襲してくる蝉にビビりまくる。地対空ミサイルみたいな感じで湧いてくるから怖い。

そこから沢筋コースと尾根コースが合流する両峯神社跡につくとすぐ、東吾野駅から40分ほどで天覚山に到着。

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アニメであおいがへばっていたのもこのベンチだろうか、と想像していた。

南西方向への眺望はなかなかよく、期待以上だった。パート1のハイライトは正直ここだったと思う。

じっくり景色を楽しんでから、大高山へと出発した。

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やはりアニメに登場していた大岩を過ぎると一度下り、グッと上がると大高山。

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天覚山と比べると、眺望はあまりにも寂しい。

到着したのは10時10分ごろでコースタイムより速いペースではあったが、長居する理由もないので5分のRを取り出発することとした。

そこから10時45分ごろに前坂分岐に到着。大高山からここまではアップダウンが少なく、それなりに楽な道のりだった。

ちなみにここまでの道中で出会ったのは、前坂手前の林道に出るところですれ違ったおじいさんと、前沢分岐で座っていた少年の計2名。人居ないねー。

 

◇パート2「疲弊、上下、安政

前坂分岐で10分ほどゆっくりRを取り、子ノ権現の前に立ち寄りたかった浅見茶屋への道のりへと足を踏み出す。しかし、前坂からスルギ坂への分岐までは突然来る短い急登、分かりづらいルートなどなど、かなりキツい目に遭ったように思う。

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これは前坂を過ぎてすぐ、急な下りを終え、藪のような登山路をかき分け林道と交差したところ。

登山路から林道に下りると、林道の向こう側の側溝には画面下にある板が渡されており、一瞬このまま林道を交差していくのが正しいように見える。

しかし、それは誤りで実際は林道を歩くのが正解なのであった。地図を確認すればいい話だが、前坂からスルギ坂までのルートは随所にこのようなトラップめいた分岐があった。あおいとここなはよく引っかからなかったものだと思う。そもそもこの手前の藪をかき分ける時点で無理そうだけど。蜘蛛の巣も被るし。

 

ちなみに、林道から登山路に復帰した直後にはこんな風景も見える。

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吾野鉱業所は西武建材が保有する施設で、現役の鉱山らしい。

www.seibu-const.co.jp

 

最近も発破を行ったらしく看板が立てられていた。

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そんなこんなで悪戦苦闘しながらもスルギの分岐へ到着。

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正直この時点でモチベは底辺に達していた。

この分岐は、いったん浅見茶屋に寄ってから子ノ権現に行くか、直接行く巻道を選択するかの最後の分かれ道。

時計を見ると、12時10分。浅見茶屋に寄る間に気温がピークになり、そこから子ノ権現まで登ることを想像し更にテンションが下がる。浅見茶屋は林道沿いなので分岐からも子ノ権現からも標高差があるが、巻道なら分岐から直接子ノ権現の近くまで行くので、標高差は少ない。暑い中登りたくないというのが本音だった。

しかし、浅見茶屋でラムネを飲みたいという欲求には抗えず、この時点で水が足りなそうだということもあって浅見茶屋に立ち寄ることにした。

 

ラムネへの渇望は強く、浅見茶屋までの下りは自己ベスト更新レベルで速かったと思う。結局、45分と見積もったコースタイムを大幅に下回る15分ほどの時間で浅見茶屋に到着した。

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浅見茶屋は、安政7年に建てられた古民家に、昭和7年うどん屋が開業、そのまま続いているというまあ由緒正しいうどん屋さんである。

いまも歴史ある佇まいを残しつつ、うどん屋にとどまらず古民家cafeとして甘味にも力を入れている。

浅見茶屋

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自分はここで冷やし肉つけうどんとラムネを頂いた。

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生き返った思いがした。

 

◇パート3

さて、ラストスパートである。

13時20分の出発だった。

浅見茶屋を出て左、林道をしばらく登るとエアリアにはない分岐になった。

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沢に写真のような橋が架かり、橋の向こうにも、写真には写っていない手前にも沢沿いに登る道がある。

完全に迷う覚悟で橋を渡らずに登ったが、3分もしないところで合流した。

紛らわしいことをするなよ……とげんなりしつつ、ひたすら登る。すれ違う(つまり下る)登山者と頻繁にすれ違うようになったこともあり、ここ以降は道を間違う心配もなかった。

ちなみに子ノ権現まではエアリア上ではコースタイムの表示がなかったが、なんとなく45分と目算していた。距離は長くないが、等高線の間隔が詰まっていたからだ。

ただ、うどんとラムネのおかげで精神的にも肉体的にも充実したおかげかスイスイ上ることができた。結果として30分足らずで到着。

自販機で水分を補給し、山門をくぐった。

ちなみに子ノ権現は足腰の神様として信仰を集めているが、由緒はこんな感じ。

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拡大したものが↓

アニメでここなが読み上げていた文章がありました。

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そして、そのすぐわきには

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アニメにも登場したビビッドな仁王像。

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若干シュールである。

 

そして、本殿へ。足腰の神様ということでそこを押している感じ。

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アニメで登場したでっかい草履もある。

 

これで終わりだと思っていたら、なんか奇妙な看板があった。

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スカイツリー眺望処」ってマジかよ。

奥の院とかいうから金毘羅さんを思い出して一瞬気が遠くなりかけたが、意を決して階段を上ると1分くらいで着いた。

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えと……うん……景色はいいんだけどね……

この手作り感は正直悪くないけどね……

夏ということもありさすがにスカイツリーは見えなかった。冬の空気が澄んだなら見えるらしい。

 

少し年上に見えたが、若い男性の先客がいたので話しかけてみると、トレイルランニングで来た人とのこと。

ヤマノススメですか?」と聞かれて素直に「はい」と答えた。トレイルランニングは3回目らしいが、地図を防水していたりきちんとしている人だった。

しばしそこで談笑しつつ涼んでいたが、ふと時計を見ると14時20分。

15時32分西吾野発の電車に乗ろうと考えていたので、ここから西吾野駅のコースタイムが1時間であることを考えるとそろそろ危ない時間だ。

お暇して下り始めたが、林道から分岐した登山路がとても下りやすい道だった。

さっさか下って行ったが、途中の分岐で止まり地図を確認しているところで先ほどの人に追い抜かれた。さすがにトレイルランニングをしているだけあってめちゃくちゃに速い。自分が順調なペースだったので正直追い越されると思っておらず、かなり驚いた。結局彼にはその後追いつき、駅まで行動を共にした。

彼と一緒に行動したおかげか、駅に着いたのも15時ごろ。コースタイムをかなり巻いていた。そこでのんびりしてから次の電車に乗るという彼に別れを告げ、飯能行きの電車に飛び乗ったのである。

……今思うと、彼は「さすがにこのまま池袋までこのよくしゃべる奴と一緒なのは勘弁だなあ」みたいな思いで西吾野駅に残ったのかもしれない。

悪いことをしたかな……

 

 

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はい、というわけで今回は山登りの記録でした。

最高到達地点は子ノ権現周辺、そこでも標高600mくらいしかないはずなんですが、トータルとしてアップダウン多めでかなりハードでした。

虫と蒸し暑さに悩まされたので夏の低山は正直これっきりにしたいとすら思った。

風が気持ちいいところがいいな! まあ今回行った飯能アルプスでも東京よりは涼しいんですけど……地獄かよ東京は。

 

ちなみに、このブログも随分と放置してまして、なんか書きかけのイタリア旅行記とか、7月頭に行った谷川岳とか、「そっちを先に完成させろよ、さっさと書けよ」みたいなのいっぱいあったんですが、書けるものからとりあえず……ね。

 

あ、そういえば夏コミに受かってます。

英梨々本全然できてませんけど、見せられる進捗ができたらここにも記事書きますね。

いや山登ってる場合かよって? それな……(

仕事も比類なき忙しさなので普通にピンチです。なんか出るといいね。

 

まあまた次回の更新で。夏コミよりどれだけ前に更新できるかなあ……

 

【今日のぴっくあっぷ動画】

こういうの久々に見ると笑えるから。

自分は翌日仕事が手につかなかった。